近年、フリーランスや自営業に従事する人が増えています。
しかし、自営業の経験をどのように履歴書に記載し、転職活動に活かせばよいかわからない人も多いでしょう。
このブログでは、自営業経験を効果的に履歴書に書く方法や、活かせる業界・職種、自営業の長所を就職に生かす工夫について詳しく解説しています。
自営業経験を持つ方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 自営業の経験を履歴書にどう書くか
自営業の経験を履歴書に記載する際には、以下のポイントに注意しましょう。
a. 明確な履歴記載
自営業の経験を履歴書に書く際は、期間、業種、事業内容などを明確に記述することが重要です。
具体的に自分がどのような経験を積んできたのかを採用担当者に伝えることができます。
例えば、自営業としての期間を「2018年4月〜現在まで」と書きます。業種や事業内容も具体的に記載しましょう。
「飲食業界で居酒屋を経営しており、従業員5名を管理し、年間売上を30%増加させました」というように、具体的な情報を記載することで、自分の経験を明確に伝えることができます。
b. 事業内容の具体化
履歴書に自営業の経験を記載する際には、事業内容を具体的に説明しましょう。
どのような業務を行っていたのか、どのような取引先があったのかなど、具体的な情報を記載することで、自分の仕事内容を明確に伝えることができます。
例えば、飲食業界で自営業をしていた場合、「メニュー開発や食材の仕入れ、スタッフのシフト管理、顧客サービスなどを担当しました。取引先には食材卸会社、酒造メーカー、衛生検査機関などがありました」と具体的な業務内容や取引先を記述することで、自分の経験を明確に伝えることができます。
c. 実績の強調
自営業としての実績を履歴書に記載することは重要です。
自分の能力や成果をアピールするために、実績に関する具体的なデータや数字を記載しましょう。
これにより、採用担当者に自分の実績を効果的に伝えることができます。
例えば、「年間売上を前年比30%増加させ、顧客満足度をアンケート結果で90%以上に向上させました」といった具体的な数字や成果を記述することで、自分の実績を明示的に示すことができます。
d. 自己PRの工夫
自営業の経験を活かせるスキルや特徴を、自己PRの一環として履歴書に書くことも有効です。
具体的に自分が持っている特徴や強みを伝えることで、採用担当者に印象付けることができます。
例えば、「自営業としての経験を通じて、プロジェクト管理能力やリーダーシップ力を磨きました。また、柔軟な発想と問題解決力も身につけました」といった具体的なスキルや特徴を自己PRに盛り込むことで、自分の強みをアピールすることができます。
自営業の経験を履歴書に記載する際には、以上のポイントに留意してください。自分の経験を具体的に記載し、実績や自己PRを強調することで、採用担当者に自営業としての経験を効果的に伝えることができます。
2. 自営業の種類別の書き方
自営業の経歴を履歴書に書く際には、起業していた場合、フリーランスとして働いていた場合、または家業を手伝っていた場合で、それぞれ適切な書き方があります。
以下では、各ケースごとに履歴書の書き方を説明します。
2.1 起業していた場合の書き方
もし起業して会社を経営していた場合、履歴書の職歴欄には「設立」と記載しましょう。
会社を解散した年月には「解散」と書きます。余裕があれば、具体的な事業内容を簡潔に補足すると採用担当者にとってわかりやすくなります。
【書き方の例】
– 平成27年4月: 株式会社○○○○ 設立
スマートフォン向けアプリ開発を中心とした事業を展開
– 平成29年3月: 株式会社○○○○ 解散
2.2 フリーランスとして働いていた場合の書き方
もしフリーランスまたは個人事業主として働いていた場合、履歴書の職歴欄には、屋号を持っていた場合は「開業」と記載し、持っていない場合は「個人事業主として開業」と記載します。
事業を閉じた場合は「廃業」と書きましょう。職歴欄に余裕があれば、具体的な業務内容を補足することで、自身の経験やスキルを伝えることができます。
【書き方の例】
– 平成27年4月: ○○○○ 開業
スマートフォン向けアプリを中心とした開発業務に従事
– 平成29年3月: ○○○○ 廃業
2.3 家業を手伝っていた場合の書き方
もし家業を手伝っていた場合、もし家業が法人であれば通常の職歴の書き方と同様に会社名と入社・退社の日付を記載します。家族従事者として家業を手伝っていた場合は、「家業である○○業に従事」と書きましょう。
職歴欄に余裕があれば、家業でどのような業務をしていたかも補足することで、経験やスキルを伝えやすくなります。
【書き方の例】
– 平成27年4月: 家業である○○業に従事
経理担当として、伝票処理や帳簿入力を行う
– 平成29年3月: 一身上の都合により退職
自営業経験を履歴書に適切に記載することは重要です。
他の書き方の例を参考にしながら、自身の経験や状況に合わせて履歴書を作成しましょう。特に職歴欄に余裕がある場合は、業務内容の詳細を追記することで、採用担当者に有益な情報を提供できます。
3. 自営業経験を活かせる業界と職種
自営業やフリーランスの経験を活かして転職を考える際には、どの業界や職種が適しているのでしょうか。
以下では、自営業経験者が活躍できるおすすめの業界や職種を紹介します。
3.1 個人の能力が成績に直結する営業職
自営業やフリーランスの経験者にとって、個人の能力が成績に直結する営業職は適しています。
以下の営業職はおすすめです。
- 個人・法人営業
- 内勤・外勤営業
- 新規・ルート営業
営業の現場では実力が試されるため、これまでの経験やスキルを活かして転職が可能です。
3.2 業界や技術に関わる職種
自営業やフリーランス時代に携わってきた業界や技術に関わる職種も転職のチャンスです。
特に設計や開発、研究など専門知識が求められる職種では、自身の経験を生かして新たなフィールドで活躍できる可能性があります。
企業は未経験者を採用するよりも、自営業やフリーランス経験者の方が経験を積んでいるために即戦力となると考えています。
3.3 中小企業・ベンチャー企業の管理職
自営業としての経験を生かし、中小企業やベンチャー企業の管理職を目指すのもおすすめです。
これまで自身で管理業務や裁量を持って業務を行ってきた経験は、企業の中での管理職に必要な能力となるでしょう。
特に若手社員が多い中小企業やベンチャー企業では、経験豊富な方を管理職として採用するケースもあります。自身の感覚や経験を活かせる業種であれば、管理職としてのチャンスも広がるかもしれません。
以上から、自営業やフリーランスからの転職では、個人の力が試される仕事が適していると言えます。自身の経験やスキルを活かすことで、スムーズに転職が進む可能性が高まります。
4. 自営業の長所を活かすための工夫
自営業の経験には、個別の業務において独特のスキルや経験があります。
これらの長所を転職や就職に活かすためには、以下の工夫をすることが重要です。
4.1 充実した自己PRの作成
自営業者は多岐にわたる業務を担当してきたため、充実した自己PRを作成することが必要です。
具体的には、経営者としての経験やマネジメントスキル、リーダーシップ力などのアピールポイントを記述することが重要です。
また、自身の強みや成果、クライアントとの関係性なども具体的に記載し、採用担当者に自分の能力をアピールしましょう。
4.2 幅広い業務経験のアピール
自営業者は一人で複数の業務を担当してきたため、その幅広い経験をアピールすることができます。
例えば、営業から契約締結、納品まで一連のプロセスを自分で担当したという経験は、企業にとって魅力的な要素です。
また、帳簿付けや問い合わせ対応など、細かな業務も自分でこなした点を強調することも効果的です。
4.3 経営視点の活用
自営業経験者には、経営視点やリスク管理の経験があります。これらの経験を活かして、企業側の期待に応えることができます。
例えば、「経営視点を持って業務に取り組むことができる」という点をアピールすることで、採用担当者に自分の価値を伝えることができます。
また、資金繰りや売上管理など、自営業者ならではの経験もアピールポイントとなります。
4.4 チームワークの重要性を強調
自営業者は一人で業務をこなしてきたため、チームワークの重要性を示すことが必要です。
例えば、「自身がチームの一員として協力し、協調性を持って仕事に取り組むことができる」といった点をアピールすることで、企業にチームでの働き方に対する意欲を伝えることができます。
4.5 廃業や活動停止の理由の明確化
廃業や活動停止の経験は、採用担当者にとって疑問を抱く要素です。
そのため、備考欄などに廃業や活動停止の理由を明確に記載することが重要です。具体的な理由を挙げることで、採用担当者に安心感を与えることができます。
これらの工夫を参考にして、自営業者の長所を活かした履歴書や自己PRを作成しましょう。
自営業者ならではの経験やスキルをアピールすることで、採用担当者に自分の魅力を伝えることができます。
5. 自営業からの転職に求められる心構え
自営業からの転職を成功させるためには、いくつかの心構えが必要です。以下にそれらを詳しく説明します。
5.1 新しい環境への適応力
自営業の経験を活かして転職する場合、新しい環境に適応する能力が重要です。
自営業では自由な働き方をしてきましたが、企業では組織の一員として業務を行う必要があります。
新しいルールや仕組みに順応し、自分の意見を尊重しつつもチームとの協力やコミュニケーションを重視する姿勢が求められます。
5.2 チームワークと協調性
自営業では自分自身で経営を行ってきたため、他の人との連携や協力を経験していない場合もあります。
しかし、企業ではチームでの業務が主体となることがほとんどです。自分自身の意見や能力を大切にしつつも、協調性を発揮し、他のメンバーとの円滑なコミュニケーションを図ることが求められます。
自分の専門知識や経験を共有し、チーム全体の目標達成に貢献することが重要です。
5.3 学びと成長への意識
自営業という自由な働き方では、自己成長やスキルアップに取り組むことが難しい場合もあります。
しかし、企業では継続的な学びや成長が求められます。新しい業務や技術に積極的に挑戦し、自己成長を図る意識を持つことが重要です。
また、フィードバックを受け入れる姿勢や継続的なスキルアップを行うことで、企業での活躍の幅を広げることができます。
5.4 プロフェッショナリズムと責任感
自営業では自分自身が経営者として責任を持って業務を行ってきましたが、企業では組織の一員として働くことになります。
そのため、プロフェッショナルとしての意識や責任感を持つことが求められます。真摯に業務に取り組み、期待に応えることで信頼を得ることができます。
また、チームや組織の目標に向けて主体的に行動し、成果を出すことも重要です。
以上が、自営業からの転職に求められる心構えです。これらの心構えを持ちながら転職活動に取り組み、自身の経験やスキルをアピールすることで、新しい職場での成功に近づくことができるでしょう。
応募する企業が求めるポイントを把握し、自己分析や自己PRの準備をしっかり行いましょう。前向きに転職活動を進めて、明るい未来に向かいましょう。
まとめ
自営業の経験は、履歴書への記載方法や活かせる業界・職種など、様々な活用方法があります。自分の長所を見極め、それをアピールするための工夫を行うことが重要です。
同時に、新しい環境での適応力、チームワーク、学習意欲、プロフェッショナリズムなどの心構えを持つことも不可欠です。
自営業での経験を最大限に活かし、成長と新しい挑戦への意欲を持って転職活動に臨むことで、新しい職場での活躍が期待できるでしょう。
自分自身の強みを発見し、それを適切にアピールすることで、自営業経験者ならではの魅力が活かせる就職先を見つけられるはずです。
